自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

僕が最後に言い残したかったこと  青木 雄二

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 漫画「ナニワ金融道」が代表作の著者。漫画は未読だが、なんとなく手にとってみた。漫画が売れて経済的に成功した著者。肺ガンを患い余命三ヶ月と宣告されてからしたためた一冊。
 2003年の本だが「日本の政治家が自分の利権確保・追求のみにしか行動していない」とか「自由な発想をできないように「愚民化政策」を続けている教育行政」に対して著者が苦言を呈している状況が、現代は更に悪化の一途をたどっているように感じる。
 お金に関する主張も面白い。「金は使うために存在するのだ、死んでしまったら使えない」は死を間近にしているのでありそうな話だが、特に印象に残ったのが以下の文章。
ーー 抜粋 ーー 例えば、ある人が一千万円の資産を持っていたとしても、厳密な意味で「持っている」というわけではない。一千万円の資産が、ある人間を「自らの管理者」としてい雇っている、と言っても論理的に矛盾はありません。実際、その人間が一千万円の資産を残して死ねば、その一千万円の資産は自身の管理者を変える。ただそれだけのことや。人間はいずれ死にますが、お金は決してこの世からなくなることはないということや。 ーー 以上 抜粋終 ーー
 関西弁の文書が少々気になるが、平易な文章。文字数はそれほど多くないのであっという間に読了した。