自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

スモールハウス  高村友也

スモールハウス  高村友也
建坪3坪と非常に小さい家を建てて住むという生き方がアメリカなどでムーブメントになっている、と6件の実例を紹介しながらその考え方、経済性、環境負荷が圧倒的に少ないと詳細に説明している。
また小さい家に住むということは過剰な設備の家を購入するためのローンを生涯にわたって返済するための仕事に縛られない自由な生き方を選択するという事。長じては精神的にもシンプルで自由を得ることと後半は哲学的な論調になってくる。
大筋は同著者の前作と非常に似ている。「自作の小屋で暮らそう」では文字通り素人DIYでお世辞にもキレイにできているとは言いにくい物件だったが、今作で登場する「小さい家」は決して安っぽい小屋などではなく、自分の趣味趣向を存分に追求した珠玉の小さい建築の数々。
「自作の小屋で暮らそう」を読んだときと同じ感想を抱いた。つまりこのような生き方を選択することによって現代人は価値観を今とは全く逆の方向に転換することができるのではと。多くの人が身の回りでできることから初めて、そのような行動が広がれば地球環境にも負荷をかけない生活を実践できる世の中にかわるかもしれない。