自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

正欲 朝井リョウ

正欲 朝井リョウ

冒頭に児童ポルノ容疑で3人の男が逮捕・送検されたとの記事。
その後はその事件とはまるで繋がりを予想できないかつそれぞれ別世界にいるかのような3人の登場人物視点で物語を展開する。
不登校の小学生男児の子を持つ検事「寺井啓喜」
人との交流を避けつつ寝具店で働く若い女性「桐生夏月」
引きこもりの兄を嫌悪している女子大生「神戸八重子」

 

極めて特異な性癖を持つ人物の苦悩や心情描写が独特の比喩表現で延々とくどくどい長文。
多様性を認める方向になってきている現代社会への問いかけといったテーマだが、正直読んでいてうんざり。苦痛を感じながらもなんとか読み進めたのはプロットが興味を引いたため。それぞれまるで別かのような物語を並行に進めて最後にはどのように収斂させるのかを確かめるだけのために最後まで読了。
そもそもなんでこの本を手にしたのか自分でも定かではないし、朝井リョウさんの本は初めて読んだが当分次を読みたいとは思わない。