化粧品会社の美人OLが滅多刺しにされたうえ火をつけられ黒焦げの遺体で発見された。
SNSでは容疑者を特定、その学校時代の噂話が広がる。週刊誌がそれに輪をかけて話を大きくふくらませるという展開。
殺人事件の真相は？真犯人を探すミステリー。
とはいえ、関係者の告白を綴る形で物語が進む。登場する人物たちが皆自分本位の視点で語り、真相がなかなか見えてこない。同時にSNSや週刊誌の記事が歪曲した主張を広げて混乱に和をかける。
現代社会のネットの情報や週刊誌の記事がいかにデタラメかを風刺している小説。後半四分の一はSNSや週刊誌の記事をそのまま折り込んでいるのが特徴的。
面白い試みではあるとは思うが、自分には読みにくかった。個人的にオーソドックスな小説の方が好み。映画化されているけど、観たいとは思わないな。
