自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

木曜島の夜会  司馬遼太郎

www.amazon.co.jp

4編の短編集
*木曜島の夜会
木曜島はオーストラリア最北の辺境の地。明治から大戦の頃にかけての時代、木曜島にて白蝶貝を採取するダイバー(潜水夫)として日本人達が多く働いていた。祖国から遠く離れた辺境の地、命を危険にさらしてなぜ多くの日本人が渡っていったのか?口頭伝承の取材と現地にて生活を続けていた元日本人ダイバー主催の夜会に参加した様子が小説化された。
歴史から消えつつある事実が小説として記されることにより、後世に読みつがれる力を感じた。本州最南端の地:潮岬に建てられた「潮岬の休憩所」に展示されていた関連物品により木曜島のダイバー達と小説:「木曜島の夜会」の存在を知ることになった。細くて奇遇なご縁で出会った小説。

*有隣は悪形にて、*大楽源太郎の生死、*小室某覚書
残りの3編は幕末から明治にかけて活動した人々の人物伝。読み慣れない分野でもあり、やや難解。