自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

三千円の使い方 原田ひ香

就職して一人暮らしを始めた美帆は貯金がなかなか貯まらない。
姉の真帆は早くに結婚・出産、薄給の夫の収入でやりくりしているしっかりもの。
美帆、真帆の祖母:琴子73歳は年金暮しも貯金1千万円では残りの人生には心許なく働くことを考えている。
美帆、真帆の母:智子は定年間近の夫をささえていたが、がんを患い人生の転機を迎える。

女性4人を中心とした群像劇。
お金をいかにつかうか、貯めるかが主要なテーマになっている。
普段の生活で節約できる考え方、残ったお金の投資の仕方などなど具体的でかつわかりやすい。
お金の考え方は人生を考えること。お金の使い方が人生を決めると言っても過言ではない。
どこにでもいそうな一般人の日常生活が経済観念を中心にいきいきと描写されているので、感情移入しやすそう。

原田ひ香さんの小説は初めて読んだ。
読みやすい文章、巧みな物語展開でするするとあっという間に読了。
たいへん面白かったので多くの人にオススメしたい。
近い内に別の著作も手に取るつもり。