自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

パンとサーカス 島田雅彦

パンとサーカス 島田雅彦
火箱空也(ひばこくうや):広域暴力団の跡取り
御影寵児(みかげちょうじ):空也の高校の同級生、東大法学部卒、CIAエージェントとして採用された。
桜田マリア(さくらだ):空也の異母妹。現代に生きるマリアさま。てんかんの発作がときおりあり、その際に神のお告げのような言葉を幻聴で耳にする。

3人を中心に進む物語展開。
大戦後アメリカが日本を永続的に占領・収奪続けている現状。与党自国党と官僚はアメリカの言いなりに国民の税金を差し出し、利権を貪ることにしか興味が無い。そんな状況下空也と寵児は「自由日本」を取り戻す世直しの大仕事にとりかかる。

東京新聞他数紙の連載小説を単行本化。手にとるとずっしりと重い557pの大作、島田雅彦さんの妄想が暴走!
登場人物のネーミングはふざけているし極端な主張と大げさな表現だが、現状日本社会を絶妙に表現。
ページ数多いので取っ掛かりにくいが、読み始めたら先を知りたくなってグイグイと読み進めた。
登場人物のキャラクターがどれも際立っているし、話中のギャグも切れがよくて何度も笑った。
とても面白いので、多くの人に読んでいただき感想を分かち合いたい。