自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

復讐 タナダユキ

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殺人犯罪加害者の家族と、殺人犯罪被害者の遺族が邂逅。
いずれも常人には思い図るのが難しい極限の体験と心理状況に追い詰められてきた。

表情や仕草、心情を表現する文章が秀逸。
重いテーマでありながらグイグイと読ませる力がある。

願わくば登場人物のような体験はしないで人生を全うしたいが、
まるで小説かのような殺人犯罪が尽きないのも事実。

決して明るく輝くことのない海:洞海湾と伝統的な祭り戸畑祇園大山笠の描写がまるで記録映像のような印象。物語の舞台として見事に描かれていた。