自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

シベリア鉄道9400キロ 宮脇俊三

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昭和58年(1983年)
当時ソ連だった時代のシベリア鉄道モスクワ号をハバロフスクからモスクワまで6晩7日で乗車した鉄道旅行記録小説。
個人的に宮脇俊三さんの著作は初めて読んだ。
軽妙な文章でサクサクと読み進められる。
道中の何気ないエピソードが面白おかしく綴られていく。
横浜大さん橋から客船でナホトカ、鉄道を乗り継いでレニングラードまでソ連を横断したところまでを含めて壮大な旅が軽い調子で描かれる。
あまりにも軽すぎて旅のスケールが小さく感じてしまうほどである。
できれば上中下、三巻くらいには膨らましてほしかった。

スマホ、インターネットなど影も形もない時代、忘備録くらいはあったのだろうけど帰国してから執筆するのは大変だったようだ。ご本人もあとがきにて「筆が渋滞しがちであった」と。
現代ならタブレットとかで現地でどんどん原稿執筆できるだろうに、その代わりに現代人は世界中どこに行っても電源とwifiを探し回ることになってしまった・・・
どちらのほうがより幸せなんだろうか?