自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

ぽっぺん先生の日曜日  舟崎克彦

ぽっぺん先生の日曜日
舟崎克彦

大学生物学助教授のポッペン先生はある日曜日に部屋の片付けしていたところ、ふとしたきっかけで自分が子供の頃に読んでいた絵本の中の世界に紛れ込んでしまう。その絵本は「なぞなぞ」の本で数ページの薄っぺらい本なのだが、1ページ毎にそのページのなぞなぞを正解しないと次のページに進まないという絵本の中の世界の大冒険に意図せずに入り込んでしまっていた。
全般に登場する動物たちがナンセンスなことばかり喋り続けるのに対して先生が真面目に応対するというのが面白い対比になっている。解説にも記述されているけど「不思議の国のアリス」へのオマージュを強く感じられる。基本的には子供向けの小説。自分自身40年振り?に読んだのだが、最後には感動でジーンとくるエンディング。子供だけに限定しておくのはもったいない一冊。