自由人の独り言

思いつくまま気まま日記

読書

コロナ黙示録 2020災厄の襲来  海堂尊

コロナ黙示録 2020災厄の襲来 海堂尊2020年豪華客船ダイアモンド・ダスト号に端を発して、あっという間に全国に広がった新型コロナウイルス。日本社会のコロナ対応を東京オリンピックの結末までを描いた。首相・官邸・マスコミ医療機関の活動した様を小説に…

よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続  宮部みゆき

よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続 宮部みゆき三部構成。1.虻(あぶ)の呪いを飲み込んだ少年が経験する異世界は神様たちの賭場。2.川の神に見初められた渡し船の船頭の兄。その一部始終を見ていた妹。3.江戸時代を舞台にパラレルワールドとゾンビの…

透明な螺旋 東野圭吾

透明な螺旋 東野圭吾南房総沖で漂流している銃殺された遺体が発見された。遺体は上辻亮太という男性で行方不明者届けが出されていた。ところが、届けを出した同居人である島内園香には連絡がつながらず失踪中。捜査が進むと島内園香は上辻に酷いDV被害を受け…

白鳥とコウモリ 東野圭吾

白鳥とコウモリ 東野圭吾誰からも慕われていた善良な弁護士白石健介が隅田川で刺殺された。捜査の末、愛知県の老人倉木達郎が「自分がやった」とあっけなく自供。33年前の殺人事件に関連した相談をした際に強く諌められて衝動的に殺したと。警察・検察、弁護…

人間関係を半分降りる 鶴見済

人間関係を半分降りる 鶴見済あとがきより*「みんなと同じ」なんて気持ち悪い。*どう思われるかばかり気にして生きなくていい。*人間は素晴らしくない。結論:「人間には醜い面があるのだから、少し離れてつながろう」一般的・社会的に家族を筆頭に人間関…

落日 湊かなえ

落日 湊かなえ新進気鋭の映画監督:長谷部香(はせべかおり)海外映画祭で特別賞を取ったこともあり今一番注目を集めている。なぜか、駆け出しの脚本家:甲斐真尋(かいまひろ)のもとに長谷部香から次作について相談が入った。15年前二人の共通の故郷で起き…

52ヘルツのクジラたち 町田そのこ

『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ壮絶かつ辛辣な経験を経て、大分県の海沿いの街に独り移住した主人公の女性。虐待されている少年を助けることになってから物語が動き出す。 あまりにも自己中心的で独りよがりな女性表現に耐えきれず、一旦44ページにて読…

52ヘルツのクジラたち 町田そのこ

52ヘルツのクジラたち 町田そのこ 本屋大賞受賞作品か?話題だったので図書館で予約したところ、1年4ヶ月待ちで借りることができた。 ワケアリの女性が大分の寂れた漁村に移住して暮らし始めた。少しづつそのワケが明らかになるみたいだけど、比喩表現がと…

働きたくないけどお金は欲しい (投資家)遠藤洋

働きたくないけどお金は欲しい (投資家)遠藤洋「投資すること」の意味を懇切丁寧にわかりやすく平易な文章で説明して一冊の本にしている。曰く投資することによって仕事やお金から開放された「本当の自由」を手にすることができる。そんな理想を実現した人…

アルツ村 南杏子

2022年8月9日読了アルツ村 南杏子札幌に住む、三宅明日香はDV夫から逃れるべく7歳の娘を連れて車で北へ向かった。途中暴漢に襲われたりするもののなんとか逃げ切り北海道中央部人里離れた山中の村になんとかたどり着いた。外の世界から隔絶されているその村…

元彼の遺言状 新川帆立

元彼の遺言状 新川帆立資産家の森川栄治が死に際に遺言状を残した。「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る。」と。「犯人選考会」に立候補する栄治の友人・篠田の代理人弁護士として剣持麗子は成功報酬百五十億円と目論み奔走。そんなさなか栄治の顧問弁護士…

丘の上の賢人 旅屋おかえり 原田マハ

丘の上の賢人 旅屋おかえり 原田マハ売れないタレント「おかえり」こと丘えりか。自分で旅行できない人から依頼されて、旅する「旅の代理人」。札幌モエレ沼公園の丘にひたすら佇み暴行されている人物が自分の元恋人ではないか?とその人物の確認、実家の姉…

桜ほうさら 宮部みゆき

桜ほうさら 宮部みゆき房総の極小貧乏藩出身の武士「古橋笙之介」(ふるはししょうのすけ)。父、古橋宗左衛門が賄賂を受け取っていたとの濡れ衣を着せられて切腹させられた。その騒動の謹慎中、江戸藩邸留守居役藩重臣坂崎重秀に江戸に呼ばれた。貧乏長屋に…

子宝船 宮部みゆき

子宝船 宮部みゆき 「きたきた捕物帖」第二弾。千吉親分が急死して、江戸深川に放り出された北一。まだまだ小僧で生きていく術もない中、千吉親分が生業としていた文庫(紙でできた箱状の入れ物)を生産、販売に活路を見出そうと懸命に生きていた。そんなな…

老後とピアノ 稲垣えみ子

老後とピアノ 稲垣えみ子50歳過ぎにして子供の頃投げ出したピアノを40年ぶり?に習い始めた著者。指が動かない、頭が動かない、練習してもなかなか成長しない、残されている時間は限られている、と「大人」のピアノレッスンの状況を詳らかにしたエッセイ。雑…

オオルリ流星群 伊与原新

オオルリ流星群45歳を超えて自分の人生・生活に疑問を持ち始めている種村久志。親から受け継いだ個人経営の薬局の経営が思わしくないし、打つ手も思いついていなかった。そんなころに高校の同級生で国立天文台に勤めていたスイコこと山際彗子が帰ってきて、…

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 東野圭吾

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 東野圭吾2020年コロナ禍で寂れてしまった温泉街が舞台。結婚式・披露宴を控えている神尾真世は故郷の温泉街で催行される同窓会に招待されている。そんなさなかその中学校教師だった真世の父親、神尾栄一が自宅で殺さ…

旅屋おかえり 原田マハ

旅屋おかえり 原田マハ売れないタレントおかえりこと「丘えりか」は生命線にして唯一のレギュラーTV番組の「ちょびっ旅」が打ち切りにあいたちまち困窮。困った挙げ句に始めた「旅行代行業」。旅行に行きたいが自らは行動できない人の代わりにおかえりが旅行…

カフーを待ちわびて (宝島社文庫) 原田 マハ

カフーを待ちわびて原田マハ 沖縄名の離島「与那喜島」で商店をのんびりと店番している友寄明青(ともよせあきお)。身寄りの無い明青は北陸の神社に「嫁に来ないか」と絵馬に願い事を書いた。ある日突然、ひと目を惹く美人の幸(さち)が絵馬の願い事がかな…

もういちどベートーヴェン  中山七里

もういちどベートーヴェン中山七里司法試験に合格し、さらなる勉強を重ねるため和光市の司法研修所に修習生として入所した天生(あまう)。同級生の修習生、岬洋介は司法試験をトップ合格しただけでなく、完璧な受け答えで皆が舌を巻く研修を重ねていた。二…

自分のアタマで考えよう ちきりん

自分のアタマで考えようちきりん 人気ブロガー「Chikirinの日記」のちきりんさんの著作。*「思考:自分で考えること」と「知識」は別物だけど知っていることを考えていると勘違いしやすい。はっきりと分けて「知識」を「思考」にどうかつようするか?など考…

かみさまは小学5年生 すみれ

かみさまは小学5年生 すみれすみれちゃん小学5年生は「かみさま」とお話ができる。それだけでなく天使や妖精、「薄い人」(幽霊)たちを見えるしお話ができる。生まれる前のことを全て記憶している。お母さんのお腹の中に居る生まれる前の赤ちゃんとも話でき…

お金の減らし方 森博嗣

お金の減らし方 森博嗣編集者に「お金の増やし方」という本を書いてほしいという依頼をされて、天の邪鬼の著者が執筆した一冊。「必要なものはなるべく買わない、欲しい物ならなんとしてでも買う」印税20億円以上あり、お金の減らない生活という筆者。お金の…

父がひとりで死んでいた 如月サラ

父がひとりで死んでいた如月サラ遠く離れた実家で高齢の父親が「孤独死」、死後一週間ほどしてから見つかった。著者は50代一人っ子離婚歴ある女性。その顛末と心情をネット連載エッセイにしたため、それが書籍化された。平易で読みやすい文章、文字数は多く…

本の交換

基本的に書籍は図書館で借りているのだが、友人が出版したので応援する意味もあり久しぶりに新刊本を楽天ブックスで購入した。 配達された本を開くと、新品にも関わらずページが外れそうな状態。よく見ると本の背で接着されるところがちゃんと揃っていなかっ…

余命一年、男をかう  吉川 トリコ

余命一年、男をかう 吉川 トリコ 「お金では買えないものだってあるのかもしれないが、この世にはお金でしか買えないもののほうがはるかに多いし、それ相応の金額をだせばだいたいなんでも手に入る。」 「何が楽しくて生きているのかわからないさびしい独身…

美しき凶器 東野圭吾

美しき凶器 東野圭吾ドーピングというよりは人体改造のような肉体改造をうけてスポーツ界で輝かしい成果を上げたアスリート4人。その事実発覚を恐れて大本のマッドサイエンティストを口封じで殺してしまった。ところがサイエンティストが密かに育てていた恐…

新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫) 橘 玲(著)

新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫) 橘 玲(著) サラリーマンは国家から税金の収奪の対象となっている「惜しみなく奪われるひとびと」。社会保険料負担はこの15年で3割以上重くなっていて、年収の3割以上を徴税され…

全員悪人 村井理子

全員悪人 村井理子 80歳代の女性、認知症を患っていて日々大切なことが思い出せない。そんな状況を綴ったエッセイ集が一冊の書籍化された。一般的によくあるのは認知症になった人を周りから見える状況を描いているが、この本が珍しいのは認知症本人目線での…

コロナと潜水服 奥田英朗

コロナと潜水服 奥田英朗5篇の短編集。幽霊?心霊?超常?現象かと思われるようなエピソードが連なる。とはいえほんわかとした心温まる小説。平易な文章であっという間に読了。2020年発刊、表題通りコロナ禍にまつわる現代のエピソードを表現していて仕事が…